摂食障害を乗り越えたお話 7<終/どん底から浮上するまで>

身体のこと
この記事は約6分で読めます。
当サイト内には広告が含まれています。

引き続き私の愛すべき黒歴史、摂食障害についてお話しようと思います。

 

ここから先は、読んでいただく前にこちらご一読ください。 ★いまが摂食障害の時期で、心のコンディションが整っていないとき、
人の記事に引っ張られたりすることがあります。
心のバランスが崩れそうだなと思うときは、
記事を読み漁るより1分でも外に出て散歩したほうが気がラクになると思うので、
自分を痛めつけるような無理はしないでくださいね!

高1から始まった摂食障害は大学でも続く

摂食障害を抱えながら合格した大学。
大学でも、みんな無意識ですが太ってることをそれとなく言われます。

新歓のときやクラスで始めての飲みのとき、帰りに椅子から立つと
「思ったより背が低いね」(←座っているときのサイズ感が大きめだから、本当は背が高いのではと思うみたい)
「ピースしたとき、手首のくるぶし(?)が出るはずなのに、逆にへこんでる人がいてさ〜www」
(←さっきまで、前回飲んだときの私の写真見てて、私自身でも腕が太いし手首にくるぶしが無いなぁと思ってた)

こんなことを言われることがしょっちゅうありました。

まだまだ治ってもいない過食の中で、
太ってることを言われるのもまた相当なストレスになります。

大学ではもっと勉強についていけない

大学では高校以上に勉強についていけませんでした。

あまりにも理解できなかった講義の後、大学の校舎の中庭で空を見上げながら、
「あれ…なんで私ここにいるんだろう…」と疑問に思いました。

理解できない講義を受けるのが苦痛で、
苦痛を紛らわせるために、
大学生協でハムチーズパニーニを買って、
トイレで我を忘れてガツガツ食べたこともありました。

神様は居場所を作ってくれたみたい

大学には居場所がないなぁ…と思っていた頃。

たまたまTSUTAYAで借りたCDで、
とあるアーティストに出会います。

大抵のミュージシャンは、
恋愛の歌や、明るくてイケイケな歌を歌い、
憧れる存在として物を言うことが多いと思います。

けどそのミュージシャンは、
「私たちも迷うし、つらい。だけど前を向こう」そんな迷いや憂いを含んだ曲が多くて、
きらびやかなアーティストであるはずなのに、どこか悩んでいる歌詞と、それでも前向きに行こうと言うメッセージが、
そのときの私の胸に突き刺さりました。

そこからはもうインターネットでそのアーティストを調べ上げました。

当時はSNSはmixiくらいで、BBSという掲示板が主流だった頃で、
ほぼ毎日書き込みをしていました。

そのうち、ネット上でファン同士のやりとりもするようになりました。
ネットにいる人たちとは、なんだか分かり合えました。

相変わらず過食は続いていますが、
過食で埋め尽くされていた私の頭の中に、
少しだけそのアーティストが入ってくるようになりました。

ドキドキの初ライブ

大学一年生の冬。
そのアーティストがツアーを発表しました。

ライブなんて行ったこともなければチケットを予約したこともない私は、
先行予約などの仕組みも知らず、一般販売の日に電話でチケットを取る、と言う荒業に出ました。(笑)

販売開始ちょっと前から電話をしても、
なかなか繋がらないチケットぴあ。
やっと繋がった!とハラハラドキドキしながら音声を聞くと、
立ち見席だけ残っているとのこと!!
手に汗握りながらチケットを購入。
一人で立ち見席で見に行くことにしました。

私の初のライブは日本武道館だったのですが、
聞きたかった曲が聴けて本当に衝撃的な一日でした。

毎日毎日そのアーティストの音楽をiPodで聴いて、乗り気でない大学をなんとか通学していました。

ファン友達ができて、少しずつ心がほだされていく

大学二年生になったころ。

すでにファンクラブに入っていた私は、
高校時代の友達を誘ってライブに行きました。

この頃にはすでにBBSの掲示板にいる人とネット上では仲良くなっていて、
ライブ会場で会おう!という話になりました。

ライブはもちろん楽しくて、夢中で、行ってよかったのですが、
その後のファン同士の飲み会が最高でした。

私はそのアーティストが好きすぎて、
一緒に行った友達や、そのアーティストを知っている子とは話が通じないレベルでしたw

いわゆるオタクです。w

だけど、ここにいるファン同士なら、遠慮せず話ができる…!

話を聴いてくれる…!

なんだか、
「ああ、私、ここにいていいんだ。居ていいんだ。
ずーっとずーっと疎外感を感じていたけど、
こんなに信じられる人たちがいたんだ。」

そう思えました。

高校時代から、自分で自分を虐げて、自分を否定して、
私なんて誰からも認めてもらえない人間だと思って生きてきたのですが、
本当に久しぶりに、少しだけ自己肯定感を感じることができました。

大学4年かけて、少しずつ食生活が治っていく

「時間」は万病の薬

信頼し会える仲間と出会ったり、自己肯定感が少し生まれたところで、
相変わらず食べる量が多めだったり、
嫌なことがあると過食に走ることは多々ありました。

ただ、今思えば、アーティストのことを考えたり、そのファン仲間と遊んだりしていくうちに、
「食」以外のことを考えられるようになっていたようです。

夢中になれることができても完治には時間が必要

摂食障害真っ最中のときは、

「食以外のことで何か一つでも好きなものやハマるものがあれば忘れられて治るかも」

と思っていました。
 

でも人間の心ってそんなに単純に出来ていないみたいです。
 
「これをやったから完治!」というものは、私にはありませんでした。

 
すごくすごく好きなアーティストが出てきても、
信頼できる友達ができても、
心の傷を癒やすには「時間」が必要で、一日ずつ、ちょっとずつ快方に向かうみたいでした。

社会人になってから気づいた。「お腹が空いてから食事できてる」

就職活動を経て、社会人1~2年目のときは「食べたいものを食べる」ことにして食べていました。

 
我慢してまた摂食障害になるよりも、
見た目はアレだけど、心を大切にしようと思いました。
 

結果…今はちょっとぽっちゃりだけど標準体重内におさまり、普通に暮らしています。

 
旅行したり、友達とごはんに行ったり、ぼーっとしたり(笑)
普通のことができるって恵まれたことなんですね。

 
摂食障害の原因は、ちょっと青臭い話になりますが「愛の不足」だと思います。
 
私の場合は親からの愛ではなく、自分自身の愛。
自分を大事にせず、卑下して、責めて、自分を自分で突き放していたことが原因です。
 
今100%愛せてるかというと、そうですとも言い切れないけど…
だめな自分も、「仕方ないね!」と諦めるようになりました。いい意味で。

 
摂食障害の克服方法は、10人いただ10通りあるので、こうすればいいと言うものはありませんが、
何か満たされない気持ちがあるのでしたら、少しずつでもそれを満たすように、
ちょっとずつでも行動していくと、いつか大丈夫になります。
 
どん底にいた私も浮上しました。
 
時間はかかるかもしれないですが、大丈夫だということだけ信じてくれたらいいなと思います。
 
おわり。

コメント

タイトルとURLをコピーしました